Web2.0 EXPO Tokyo 2007に行ってきました

(まだまとめ中)

こんなこと言ったら怒られるかもしれませんが、Web2.0って実際どうなんだろう、商売になっているのかなあ、、と思ってました。 2週間前、カンファレンスのご招待メールをいただきました。定価¥120,000、事前申し込みしても¥98,000(!!)のカンファレンス。しかも会場は渋谷、グーグルさんも入っているセルリアンタワー。

値段にビックリしましたが、提唱者のティム・オライリーさんが二日続けてキーノートセッションに出るとのこと。他のセッションも面白そうで、私にもちゃんと勉強になりそう。これなら行ってみたい。ということで、参加してきました。

Web2.0 EXPO Tokyo 2007の公式サイト http://www.cmptech.jp/web2expo/

以下、出席したセッションの感想をメモ代わりに。

K1 Tim O'Reilly氏と伊藤穣一氏の対談

.comバブルの崩壊(.com burstと言っていた)で沢山の企業が消えたが、生き残り繁栄した企業の共通点は、どうやってインターネットを使うか、その可能性を理解している、という点。

Web2.0でユーザと企業との関わり方が大きく変わった。ユーザが製品開発に関わることができる、言い換えるとユーザのインテリジェンスを集めて製品に迅速に反映する企業が生き残る。

日本市場は米国から見て「ローカル」な市場であり、特別さや相違点に着目すべきだ。Web2.0といっても異なる姿で立ち上がっている点もあり、ビジネスモデルも違う部分がある。同じスタイルで成功するというわけではない。

Web2.0の特徴は拡張性と再利用性の高さ。Flickrの最大の成功要因は本来の機能であるフォトシェアリングではなく、オープンなAPIの公開にある。

米国では通信キャリアの市場は「終わりつつある」という認識。日本ではNTTドコモなどの通信事業者ががっちり仕様を抱えている分変化が生まれにくく動きは遅いが、ソフトバンクやイー・モバイルといった新しい通信キャリアもそれなりに出てきていて、まだ終わっているという状況ではない。さらに、日本では一足早くモバイル革命(mobile revolution)が始まっている。これはアメリカや欧州ではまだ始まっていない。

新しい通信キャリアであるイー・モバイルはプラットホームはいいものがあるのだがデバイスがまだよくないのとアプリケーションも少ない。ユーザがまだ少ないことが要因だろう。

日本の文化はアメリカの西海岸よりも保守的。大きな失敗もしないが大きな成功もしない、という人生が大事という考えが根強い。なのでスタートアップ企業を立ち上げる、参加することへの尊敬の念は少ない気がする。

日本はアプリケーションのレベルでは先を行く。でもツールが先に来るから、相互で連携できないのがよくない。逆に、アメリカはアーキテクチャから入っていって相互の連携ができる枠を造る。相互の連携にはオープンなAPIがとにかく大事。

この先、スタートアップをどんどん増やし、ベンチャー企業をどんどん増やすことが必要。インターネットという新しい世界に、既存の古い世界を取り入れるということも必要だしビジネスになる。

日本企業はもっと、リスクテイクし、チャンスを生かす、ということを心がけよう。チャンスを生かすというのは波乗りに似ている。一度波に乗れなくても、次の大きな波を待てばいい。そして波に乗れたら楽しい、いいことがある。

K2

K3

ここで、お弁当が出ました。豪勢なカンファレンスだなあ。。以下のLunchPad?は、お弁当を食べてる最中の短いプレゼン。

LunchPad?1

LunchPad?2

S2

ご自身の会社でも人事システムのSaaSを提供していらっしゃる、ラクラスの北原代表さんのセッション。SaaSにどう取り組むべきか、ベンダの視点とユーザの視点について、非常に興味深いお話が聴けました。

Web2.0的B2Bとはどんなものか

  • ソフトウェアの供給に意味はなく、サービスの提供を目指す
  • オペレーションそのものがコアコンピテンスになる
  • ソフトウェアリリースサイクルの終焉
  • ロングテールの先にもサービスを提供しうる(これについては懐疑的だとのこと)

ユーザにとっては利便性、ベンダにとっては経済性、これらを両立させる、ちゃんと考えたプランがないとベンダは大変なことに。。というお話は大変説得力がありました。

SaaSとはすなわちアウトソーシングであり、コンテクスト業務(コア業務の逆で、いくらやっても利益とは直結しない業務を指す)がその対象となる。

複数の異なるビジネスルールを1個のシステムで処理できることがSaaSのビジネスモデルを成立させる絶対条件である。

ユーザインターフェースが、なんのガイドやインストラクションがなくても最後の最後までやりたいことがやれる仕組みになっていることがとても大事。コールセンターなんて要らない!と言えるくらいのインターフェースがないと、SaaSでの成功は難しい。

会社にとって貴重な資源である時間、人間、management attention(マネジメント層の注意力?)は無駄にせず、豊富な資源である資金、パッケージソフト、サービスプロバイダをどんどん使え。

展示ブース見学

S2とT2の隙間の時間帯を利用して展示各社のブースを見学、各所で質問。幾つか収穫がありました。その後、マイクロソフトのブースへ。個人的にはSilverlightが面白そうだった。ここでコーヒーと軽食が出たので、眠気覚まし(と小さいお弁当でかなりお腹が減っていたのもありました)にありがたくいただきました。

T2

OpenIDの活動における日本の代表であるサンマイクロシステムズの下道さんのテクニカルセッション。参加者に企画方が半分を占めていたらしく、技術的な細かい説明は省こうということで、資料には載っていたけれど説明自体は割愛気味。技術者の参加者さんにとっては物足りなかったかもしれない。

個人のアイデンティティとはなんだろうという哲学論議からはじまり、SAML(サムル、と読むらしい)、OpenID、CardSpace?の特徴や、LibertyAlliance?ProjectConcordia?、OpenSSOなどの最新動向まで、全体像の提示と、さらに国内でも第一人者の方による説明という、とってもいい勉強の機会になった貴重なセッションでした。ただ、私には一気に飲み込んだ分量が多すぎて、復習しないといけませんが。。

個人的には、ユーザ・セントリック・タイプ中の"me generation(私がやってる!と誇示したい人)"という類型がとても面白かった。基本的にネットに自身を晒しているという特質がある類型の人達だそうで、そういわれるとそういう人ってネット上にとっても多いよなあ、と思ってしまいました。

それと、Web2.0のサービスというのは、システムアーキテクチャを指すのであり、アイデアだけを指すのではないよ!ということを言いたい、というお話が印象に残りました。

添付ファイル